夏は家族で山や川、海に出かけることも多く、自然を体感できる絶好の機会。泳いだり、ハイキングやキャンプも楽しいけれど、この際、植物図鑑や昆虫図鑑を片手に、森や川原の植物や、水辺の動物や昆虫をスケッチしたり観察したりすることも楽しい遊び。画用紙と色鉛筆、あるいはどこでも絵が描ける水彩セットなどを持参して、家族でゆっくり時間をかけて観察ノートをつけてもるのもいいだろう。さらに、植物なら押し花にしてみたり、昆虫だったら標本をつくってみると、自然への興味が大きく膨らみそう。もちろん、植物も昆虫も動物も命のあるものなので、むやみに採取したり、殺したりすることは避けたいところ。昆虫観察や押し花などのキットもあるので、そうしたものを活用してもいいかもしれない。
昆虫などの観察には、虫眼鏡、虫かご、虫採り網などがあれば便利だし、押し花は、ティッシュペーパーに採取した植物をきれいに包んで、厚めの本に挟んで1週間ほどおけばOK。わざわざキットを買わなくても、日用品で応用できる。
最近面白いのは、エコ教育キット。ソラーパネルと空き缶や空ペットボトルを使って、ロボットやボートをつくって、水辺や自然の中で遊べる。組み立てることも楽しいし、組み立てた後に太陽エネルギーを使って動かしたり、浮かせたりできるところが興味深い。エコキットがたくさん紹介されているこんなサイトが参考になりそう。
http://www.elekit-store.com/shopbrand/002/O/
あそびのレシピ3
押し花にした植物を使って、グリーティングカードや植物図鑑をつくってみよう。立派な夏休みの宿題になるよ。昆虫や水生動物のスケッチなども、夏休みの宿題としておすすめ。
関 康子
デザインエディター、トライプラス代表 デザイン誌『AXIS』編集長を経て、フリーランスのエディターとして活動。2001年にはトライプラスを共同設立し、「good design for children」を目標に、子どもの「遊び、学び、デザイ ン」のための商品開発、展覧会・出版企画・編集にもあたる。2011年、「倉俣史朗とエットレ・ソットサス」展(2121DESIGN SIGHT)で、ディレクターを務める。女子美術大学非常勤講師。 著書に『世界のおもちゃ100選』(中央公論新社)、AERA DESIGN『ニッポンのデザイナー100人』『ニッポンをデザインした巨匠たち』(共著、朝日新聞社)、『超感性経営』(編著、ラトルズ)、「倉俣史朗とエットレ・ソットサス」(編著)など。