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[遊び×学び11] クリスマスのおもちゃ

2012.12.7 category : ブログ written by 関 康子

10年ほど前、世界有数のトイフェア「ニュルンベルクのおもちゃショー」で、クラウル社というメーカーに出会った。クラウル社はシュタイナーの思想を取り入れた手作り感に溢れた素朴なおもちゃをたくさん生み出している。それらの多くは、サイエンストイともいえるもので、遊びながら水や風の流れを体感できたり、滑車などの物理や光の仕組みを理解できたりといった教育的なものが多い。

そんな中で、グリム童話を生んだドイツらしく、クリスマスに相応しいメルヘンを連想させるおもちゃがある。たとえば、写真1は、子どもたちが何より楽しみにしているクリスマスのカレンダー。12月1日~25日を表すローソクが描かれていて、毎日、ローソクの下にあるポケットを一つずつ開けていくと、クリスマスに縁のある絵が描かれていて、否応なく子どもたちのクリスマスへの期待を高めていくというもの。写真2は、シーソーに乗った子どもたち。中央のローソクに火をつけると、その熱でおもりが左右に振れて、シーソーが上下に動くという素朴で心温まるおもちゃ。何より、何気なく科学の視点が盛り込まれているところがいい。

クラウルのクリスマスカレンダー

写真1:クラウルのクリスマスカレンダ

クラウルのローソクシーソー

写真2:クラウルのローソクシーソー

 

 

 

 

 

 

 

 

皆さんも、こんなすてきなおもちゃで、クリスマスを大いに盛り上げてください。

写真1、2クラウルのサイトより

 

関 康子

デザインエディター、トライプラス代表 デザイン誌『AXIS』編集長を経て、フリーランスのエディターとして活動。2001年にはトライプラスを共同設立し、「good design for children」を目標に、子どもの「遊び、学び、デザイ ン」のための商品開発、展覧会・出版企画・編集にもあたる。2011年、「倉俣史朗とエットレ・ソットサス」展(2121DESIGN SIGHT)で、ディレクターを務める。女子美術大学非常勤講師。 著書に『世界のおもちゃ100選』(中央公論新社)、AERA DESIGN『ニッポンのデザイナー100人』『ニッポンをデザインした巨匠たち』(共著、朝日新聞社)、『超感性経営』(編著、ラトルズ)、「倉俣史朗とエットレ・ソットサス」(編著)など。

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