士業のAI活用は、専門判断ではなく下書きから始める
税務、労務、許認可、契約に関わる判断をAIに任せるのは危険です。一方で、顧問先への案内文、相談メモの整理、必要資料リスト、社内FAQ、公開情報の確認メモは、AIが先に整え、人が確認する流れにしやすい仕事です。
顧問先への案内文をゼロから書かない
制度変更、提出期限、必要資料、面談前の確認事項などは、毎回似た文章を作ることが多くなります。AIには、対象者、目的、伝えたい要点だけを渡し、案内文の下書きと確認漏れの候補を作らせます。顧問先名や個別事情は伏せ、最終文面は担当者が確認します。
相談メモを次の行動に変える
面談や電話のメモは、後で見返すと決定事項と宿題が混ざりがちです。AIに、決定事項、顧問先に確認すること、事務所内で処理すること、期限の候補へ分けさせると、次の連絡や作業指示に移りやすくなります。
必要資料リストとFAQを育てる
新規相談、給与計算、建設業許可、補助金確認など、最初に集める資料が決まっている業務は、案内文とチェックリストにできます。よくある質問もFAQ化しておくと、担当者ごとの差が減り、新人や外部スタッフにも共有しやすくなります。
AIに入れない情報を先に決める
顧問先名、従業員名、個人番号、給与、契約内容、未公開の売上や利益、個別案件の詳細は、そのままAIに入力しない前提で設計します。使う場合は匿名化した要点やサンプル文にし、外部送信前の確認者を決めておきます。
まず1業務だけ試す
最初から事務所全体の仕組みにする必要はありません。たとえば、相談メモ整理だけ、顧問先への必要資料案内だけ、問い合わせ一次返信だけに絞ると、効果とリスクを確認しやすくなります。小さく作り、使える形になったものだけ広げる進め方が現実的です。